記憶の宝箱|MARIE JEWELRY(マリエジュエリー)

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記憶の宝箱
 
 
 
記憶の宝箱
 
   
ここは夢の世界でしょうか。
 
ガラスで作られている、
きらきら輝く宝箱がお行儀よく並んでいます。
 
 
「無数にある箱の中からひとつだけ、
あなたにお見せ致しましょう。」
 
 
声の主は白いひげを蓄えた、
怪しげなマントの男です。
マントの中から美しいゴシック調の装飾が施された
金色のステッキを取り出し、
サッとひと振りしました。
 
すると女の子のいる世界は、一瞬にして一面が
鏡の世界に変わってしまったのです!
 
(やっぱりこれは夢なんだわ。)
 
気がつくと、反射した鏡には
赤ん坊のときの女の子を抱っこしている、
若かりし母の姿がありました。
幸せそうに目を細めながら、
何かを話しかけています。
 
思わず、おかあさん!と小さく叫んだ途端、
鏡には大切にしていた おもちゃの
ハートの指輪が映りました。
 
(あ!この指輪!)
 
それは、女の子はずっと忘れていた大切な記憶です。
初めてできた宝物でした。
 
それから鏡は語りかけるように
様々な記憶を映すのでした。
 
 
サンタクロースからのプレゼントを開ける朝、
 
可愛くて捨てられなかったキャンディーの包み紙、
 
仲良しのあの子からもらった大切なお手紙、
 
初めて恋というものに出会ったときの気持ち、
 
美しい色彩の落ち葉を拾った日のこと、
 
素敵に見せてくれるワンピースを着たときの高揚感!
 
そして、愛される喜びを知った日のことまで。
 
 
女の子の記憶は、それはそれはカラフルでした。
例えるならば、万華鏡のような煌めきです。
 
「この心のなかには、
全ての色が入っているんだわ…。」
 
女の子はそう呟き、目から幸せの七色の涙が
はらはらと落ちました。
 
男はその光景を見届けたあと、鏡の中から現れ
今度はステッキを三回振りました。
 
すると、鏡の世界は消えてなくなり、
宝箱は七色に光るハートの指輪へと形を変えたのでした。
 
「お守りにするといいでしょう。
あなたをいつも見守っていることを、
どうか忘れないで。」
 
深呼吸して目を見開くと、もう男はいませんでした。
 
そして世界の何もかもが新鮮で、いい匂いで、
美しく感じていることに気が付きました。
 
(懐かしい感覚…。まるで子供の頃に戻ったみたい!)
 
心と仲良しになった女の子は、
新たな視点を手に入れたのでした。
 
 
 
記憶の宝箱
 
 
記憶の宝箱
 
 
記憶の宝箱
 
  
ここは夢の世界でしょうか。
 
ガラスで作られている、
きらきら輝く宝箱がお行儀よく並んでいます。
 
 
「無数にある箱の中からひとつだけ、 あなたにお見せ致しましょう。」
 
 
声の主は白いひげを蓄えた、怪しげなマントの男です。
マントの中から美しいゴシック調の装飾が施された
金色のステッキを取り出し、サッとひと振りしました。
 
すると女の子のいる世界は、一瞬にして一面が
鏡の世界に変わってしまったのです!
 
(やっぱりこれは夢なんだわ。)
 
気がつくと、反射した鏡には 赤ん坊のときの女の子を抱っこしている、
若かりし母の姿がありました。
幸せそうに目を細めながら、何かを話しかけています。
 
思わず、おかあさん!と小さく叫んだ途端、
鏡には大切にしていたおもちゃの ハートの指輪が映りました。
 
(あ!この指輪!)
 
それは、女の子はずっと忘れていた大切な記憶です。
初めてできた宝物でした。
 
それから鏡は語りかけるように 様々な記憶を映すのでした。
 
 
サンタクロースからのプレゼントを開ける朝、
 
可愛くて捨てられなかったキャンディーの包み紙、
 
仲良しのあの子からもらった大切なお手紙、
 
初めて恋というものに出会ったときの気持ち、
 
美しい色彩の落ち葉を拾った日のこと、
 
素敵に見せてくれるワンピースを着たときの高揚感!
 
そして、愛される喜びを知った日のことまで。
 
 
女の子の記憶は、それはそれはカラフルでした。
例えるならば、万華鏡のような煌めきです。
 
「この心のなかには、全ての色が入っているんだわ…。」
 
女の子はそう呟き、目から幸せの七色の涙が はらはらと落ちました。
 
男はその光景を見届けたあと、鏡の中から現れ
今度はステッキを三回振りました。
 
すると、鏡の世界は消えてなくなり、
宝箱は七色に光るハートの指輪へと形を変えたのでした。
 
「お守りにするといいでしょう。
あなたをいつも見守っていることを、 どうか忘れないで。」
 
深呼吸して目を見開くと、もう男はいませんでした。
 
そして世界の何もかもが新鮮で、いい匂いで、
美しく感じていることに気が付きました。
 
(懐かしい感覚…。まるで子供の頃に戻ったみたい!)
 
心と仲良しになった女の子は、
新たな視点を手に入れたのでした。
 
 
 
記憶の宝箱